the Phantom of the Opera.

phantom

見てきました、映画
オペラ座の怪人!!。
http://www.opera-movie.jp/


オペラ座の怪人
そう、それは言わずと知れた、超超有名ミュージカル。
ガストン・ルルーの小説を原作に、豪華で壮麗なアンドリュー・ロイド・ウェーバーの音楽で綴る、愛の物語。


舞台は1870年代のパリ、オペラ座
そこで次々と起こる奇怪な事件。その陰には常に“オペラ座の怪人”の姿が。そんな中幼友達であったクリスティーヌとラウルが、人気プリマとオペラ座パトロンとして再会したのをきっかけに、クリスティーヌを愛する怪人とラウルの三角関係のもつれで昼メロのごとくドロドロとした話があれよあれよとキャーッあんなことやこんなことまでっっ…(嘘)
ってまぁ、最後はちょっとアレですが、おおむねそんな話です。


というわけで、
誰もきいてねぇよお前の感想なんか!のコ〜ナ〜♪

ファントム(怪人)役:ジェラルド・バトラー/Gerard Butler
 今回主役を務めた彼ですが、なんとミュージカルは初挑戦とのこと。んなヤツが怪人なんてやって大丈夫なのかと思ってたのですが、予想通り歌はそんなにうまいわけではありませんでした(決して下手ってワケではないんです)。確かに声量もあるし、いい声だし、なかなか高音まで出るし、やたら声強くて喉も強いっぽいし。でもやっぱ初心者ががんばったっていう域を超えてないんですねぇ…なんですが歌のうまさってこの役にとってはかなり重要なんです。なんつっても醜く歪んだ顔を持つ怪人が、オペラ座のプリマであるクリスティーヌに歌を教えることを通して、音楽の魔力でクリスティーヌを虜にし、自分のモノにしようって話なんですから。だから怪人はとびきり歌がうまくなきゃならん役なんです。
 しかし、やはりこの役に抜擢されただけあって、彼は歌唱力を補うだけのなんつーか“怪人的な”要素を確かに持っていましたね。この“怪人的な”要素ってのがまた曲者で、これって誰にでも出せるわけじゃない、“闇のカリスマ”とでも言うべきもので、これがなきゃやっぱファントムとしては“薄い”ということになってしまいます。
 というわけで、歌唱力は不十分だったけど、雰囲気勝ちで、なんだかんだ言いましたが、彼の怪人は結構よかったように思います。少なくともオレは好きでした。特に後半(ミュージカルで言う2幕に相当する部分)、クリスティーヌとラウルに嫉妬して怒り狂っていく部分では、その雰囲気が全面に出せていて、怪人っぽかったです。「the Point of No Return」なんかかなりエロかった。


クリスティーヌ・ダーエ役:エミー・ロッサム/Emmy Rossum
 オペラの方だけあって、歌はうまい。「tha Phantom of the Opera」最後のアリアを、優しくキメてくるのには感心した。顔も美人さんでクリスティーヌとしては合格。ただ、ただ一つ惜しいのは、表情が変わらない(笑)
なんでこの人ずっとこんなボーっとした顔してるんだろ?
 しかし、相変わらずクリスティーヌのコロコロ変わるオンナゴコロにはついてけませんな…


ラウル・シャニュイ子爵役:パトリック・ウィルソン/Patrick Wilson
 いやぁ〜、うまい!この人歌うまいよ!!この人だけもともとミュージカル俳優で、トニー賞とかももらってる人なんだけどね。それにしても、「All I ask of you」のラスト、♪Anywhere you go let me go, too♪のトコとか激しく高いのに、キレイにかっこよく出ていいなぁ〜
 しかし、ラウルやる人ってみんな歌うまいよなぁ(しかも見た目もイケてる)。石丸幹二しかり、Michael Ballしかり。うらやましい…


全体評
 まぁ、こんなもんかな、ってカンジでした。なんかそこまで(CHICAGOの様には)劇的にいじれるような原作舞台ではないからねぇ。ただ急に歌い出したり、歌詞だったところを台詞にして、途中から歌い出すとかはまじカンベン(汗)てかそういったヘタクソな構成がちょっと目立った気はします。まぁシリアスもののミュージカルを映画化するとそのへんの処理が大変なのはわかるけどね…あとちょっと長く感じるかな。映画にするなら削るべきシーンが結構あるんだよねぇ。でもこれって削ったら意味ないんだよねぇ。というジレンマですな。もうちょっとうまくやって欲しかった感はあります。無駄にラウルが溺れそうになるシーンとか追加しなくていいから。でもやたらにオーケストレーションには金かけてあったね。音はすごい良かった。“あの”主題曲が映画館の中で鳴り出すだけでやっぱ心が激しく震えます。てかあのメロディーは反則、ズルイよ(笑)
 そんなワケでかなりダメなトコを指摘してきましたが、全体としてはよい出来なんです(ホントよ)。衣装とかセットとか映画ならではの金のかかり具合で、派手にやってくれます。音楽は文句なしにいいです。ですのでミュージカルだからと言って敬遠なさらず、是非是非映画館に見に行って下さいな。